近年、客席からの舞台等の見え方に対する関心が高まっています。個人がSNS等で劇場等の見え方について、自由に積極的に発言することも増えています。その中には客観的でない見方も含まれますが、一定の確立では的を射ていることも多いようです。
弊社(ラムサ)では「見え方」について、客観的な評価手法をパナソニック社ほか1名の協力で開発しておりますが、より正確性を高めるため、既存館の協力を得て実証実験も行っています。ご紹介するのはその風景ですが、統計的に望ましい身体寸法の人を探すのが困難なため、マネキンウィッグを使用しています。前の人は成人男性の平均的な高さとし、後ろの視点は同じにしたり、低い視点で測定したり、魚眼レンズで舞台中央部等の可視率を測定しながら、同時に被験者の主観をアンケートで記録し、集計分析し、理論化や評価プログラムの改良等に活かしております。こうして評価手法の精度を高める努力を続けています。
当面の目標は身体寸法の多様性に関わらず、いつか全ての人が公平にストレスなく見える劇場を設計する手法を確立することにあります。代表取締役 西